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「データに聞く」(Ask Data) その1

「データに聞く」(Ask Data)  その1

我が家には Alexa がいます。「アレクサ!最近のヒット曲かけてくれる?」と尋ねると流れてきた曲は、AI の “story” でした。全然最近の曲ではなかったけど、今の心境にピッタリの曲でした。

♪限られた時の中で どれだけのコトが出来るのだろう…
言葉にならないほどの想いを どれだけアナタに伝えられるだろう…♪

Alexa は Amazon が開発した AIアシスタントです。Amazon Echo というスマートスピーカーに搭載され、自然な言葉で話しかけると様々な質問に答えてくれます。まさか Alexa が今の私の心境を読み取ってくれたのだろうか? いや、最近 “story telling” に関する本を検索していたからだろうか?…
「今日の天気は?」は勿論、「コロナ感染状況教えて!」と聞けば、世界中の新型コロナ感染者数や東京の感染者数を教えてくれます。時々「質問の意味がわかりません」と冷たく怒られますが、良き話し相手になってくれています。
データの世界でも、こういうことがもっと簡単に出来たらいいな、出来るんじゃないか? そんな事をずーっと思っていました。今回は、実はそんなものが既に現実になっていた、というお話です。

近年、”データ活用” ”データドリブン” ”DX (デジタルトランフォーメーション)” という言葉を聞かない日がありません。多くの企業が、社会が、データに注目しています。こういう事は、いつの時代も言葉先行でやってきて多くの人が右往左往し始めます。弊社においても「社長の肝入りでDX推進プロジェクトを立ち上げることになったが何から始めたら良いか?」「デジタルマーケティングにもっと力を入れたい」などのご相談を数多く頂いています。

私は「あまり難しく考えないで出来ることからやってみる」ことが最も近道ではないか?思っています。一つの身近な例をご紹介します。

日本で新型コロナウィルス感染者が初めて確認されたのは 2020年1月16日のことでした。それ以前に中国武漢で発生し多数の死者が出ていました。その後、クルーズ船での感染発覚。日々感染者数が増え、毎日のようにニュースで感染者数が報道されるようになりました。そして感染者数の推移のグラフを初めて見せられた時、ほとんどの人が恐怖感と危機感を覚えたと思います。私は、これがまさにデータの威力、データを見える化した時の凄さだと思いました。

その数の推移も然ることながら、急速に様々な意見、見解が論じられるようになりました。感染者数より死亡者数、死亡率が重要だ! いや重症化率が重要だ! 医療機関がひっ迫している!感染者の収容力の状況はどうなってる? 医療従事者は大丈夫か? PCR検体数が少ない? 地域毎の状況は? 年代で死亡率、重症化率が違う? 感染経路を特定して発表すべき! そして緊急事態宣言。行政の対応は必ずしも迅速でなかったかも知れません。発表されるデータが正確でない時もありました。しかし、日を追うごとにデータが感染状況を的確に示せるようになっていきました。その結果、国民が今とるべき行動が見えてきました。もどかしさはありましたが、これほどまでデータに対して日本国民が関心を持ち、データが行動に影響を及ぼした例は数少ないのではないかと思われます。

何をお伝えしたいかと言うと、データは持っているだけでは何も始まらない、ということです。きっかけは何でも良いのです。“データに聞いて” みて、そこから第一歩を踏み出した時、データから何か答えが見え始めた時、人も、世の中も急激に動き、変化し始める、ということです。「今日の感染者数は何人でした」という報告を聞いて、他人事と思ってた人達が、たった一枚のグラフを見ただけで恐怖感と危機感を覚え、自分事として意見を言い始めました。賛否はあっても様々な意見が交わされ、そこからまた新しい視点や考え、アイデアが生まれていきました。データが何かをしてくれたのではなく、それを解釈した人が動くと今までとは違う何かが動き出すことを知りました。

前置きが長くなりましたが、私はその一助になってくれるのが Tableau だと思っています。(Tableau に関する説明は、私の最初のブログをご覧ください) 
データから様々なことが解るとを知っていても、「それはデータアナリストの仕事でしょ?」「分析は得意じゃない」「データベースに関する知識がないから触れない」と思っている方がまだまだ非常に多いように思います。データ活用とは、疑問や質問がある人が、もっと簡単にデータに聞きデータからその答えを見つけられる状態になることを指しているのだと思います。「そんな時代はまだまだ先のことだ」と思っていらっしゃる方が多くいらっしゃると思いますが、実は、Tableau には既にその機能が用意されています。それが Tableau の「データに聞く」(Ask Data) という機能です。

まだ英語での対応のみですが、カタコト英語で大丈夫です。Alexaのように音声では操作出来ませんが、文章で質問を投げれば、アッという間にグラフや表を作成して答えてくれます。ちょっとしたコツは必要ですが、Tableauの様々な機能や操作の方法を知らなくてもやってくれます。まだまだ発展途上の機能だと思いますが、私はこれこそが Tableau が最終的に目指している「全ての人がデータを見て理解出来る世界」「全ての人にとってデータが意味あるものになること」なのだと思っています。

Tableauは、決してデータに詳しい人や高度な分析を必要とする人だけが使うツールではありません。もっと身近なところで、今、あなたの頭にひらめいた疑問や質問を、まるで Alexaに問いかけるようにデータに聞いてみて、直ぐにでもその答えやヒントが見つかり、また次の質問に向かっていく。Tableauを使うことで、そういうことが今直ぐにでも始められ、そのサイクルがあなたの中で、会社の中で回り始めることが、データ活用の第一歩、データドリブン、DX の推進なのではないか? 私はそう思っています。

長くなってしまったので、Tableauの「データに聞く」の具体的機能については、次回のブログでご紹介しますので少しお待ちください。お楽しみに。

データ活用、Tableau に関するご相談がありましたら、是非、弊社までお申し付け下さい。皆様のビジネスのお力になれることを心よりお待ちしております。
https://form.qooker.jp/Q/auto/ja/jddl/contact/

この記事を書いた人:
森田浩彰
BIエンジニア・Tableau画伯・Tableau Datasaber /a.k.a. Data Athlete
東京生まれ。趣味はトライアスロン。フルマラソンベストタイムは3時間8分。 (株)ナイキジャパン Sales Operations、ジョンソン・エンド・ジョンソン(株) Sales Planning、(株)アダストリア 情報システム部を経て、現在は(株)クリーク・アンド・リバー社 デジタルマーケティンググループにてBIエンジニアとして活躍。 『データ活用で世の中を良くする』ことを信条としている。