最終更新日:

マーケティング施策の評価を行うために必要なこと

マーケティング施策の評価を行うために必要なこと

はじめに

 みなさま、ゴールデンウイークはいかがだったでしょうか?今年は晴れの日も多く、アウトドアにはぴったりの天気でした。筆者も「運動」を意識した身体を動かす、充実した休暇を過ごしました。

 さて本記事では、新たな年度始まりとして各社様が行うであろう「キャンペーン」や「施策」をどう評価するのか、に焦点を当てて執筆いたします。すでに施策が始まっている企業様や、これからの施策を評価する制度をお考えになられている企業様へ、ヒントとなれば幸いです。

施策を行う目的を忘れない

 キャンペーンや施策を設定する際、忘れてはいけないのが施策を行う目的です。大半の企業様は目的を明文化されているかと思いますが、まずは文面などで記載できるレベルで目的を理解しておくことが大前提、必要となります。文字で記録することでチーム全体の方向性が定まり、認識の齟齬を防ぐことができます。この際、目的は定性的でもよいですが、定量的であるとなお、望ましいです。

例えば、「総売上を前年比で40%アップする」「顧客満足度評価の平均を1.2上げる」などをイメージしていただくとよいと思います。これらの目標は誰もが目標値を理解し、現在の進捗具合を確認できます。また、最終的な振り返りでもキャンペーンや施策の評価がしやすいです。これから施策を企画する場合、目的とその具体性を意識することがまず大切なポイントになります。

施策を評価する環境を整える

 次にキャンペーンや施策を実際に行う前に、計測ができる環境を整える必要があります。この準備は始まってから設定すると、計測に漏れが出てしまい、せっかくの施策が台無しになります。本記事ではGA4を計測ツールとしてご紹介していますがそのほかのツールを用いる場合でも必要な準備となるため、施策を行う前に終了させておいてください。特に、やりがちな設定ミスは計測したいイベントやトリガーの設定漏れです。コンバージョンを計測するのは当たり前ですが、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動は計測できていた方が望ましいため、できるだけ多くのイベントが計測されるようにもれなく設定したほうがよいでしょう。また、たとえ使用しなかったとしてもほかの施策や調査で役に立つ場合もあります。手間はかかりますが、侮れない準備と思いますので弊社では時間をかけて行うことをお勧めしています。

(Google Analytics4の導入や設定については以下の各記事でご紹介していますのでぜひ、ご覧ください。

GA4導入について:https://www.jeki-ddl.co.jp/blog/20211005_ga4_intro/

GA4のイベント設定について:https://www.jeki-ddl.co.jp/blog/20211012_ga4_event/

※なお、イベントの設定だけでも弊社でサポート可能です。お気軽にご連絡をいただければ幸いです。

施策の評価基準を考える

 キャンペーンや施策が開始し、問題なく計測が始まりましたら評価の基準を考える必要があります。評価は目的に応じた設定が大切になりますので、単純にコンバージョンだけの評価はお勧めしません。上記で記載した例をもとに評価基準を考えてみます。

目的

例1:「総売上を前年比で40%アップする」

例2:「顧客満足度評価の平均を1.2上げる」

キャンペーンや施策

例1:Web広告にSNS広告を追加して対象ユーザーに向けて配信する

例2:購入したユーザーへ3日以内にダイレクトメールで感謝状と割引券を送付する

評価基準

例1:

売上に貢献したプロダクトやユーザー別に実績を確認し、それぞれの施策の継続を判断する

例2:

ユーザーごとのリピート率や購入頻度、一度の利用金額を昨年度や過去3年間のデータなどと比較する

あくまで施策は一例として記載していますが他の施策を実施した場合でも、評価基準に関する考え方は同じです。目的に沿った施策が行えたか、またどの数値をみて貢献したのかを判断するのか、といった評価する基準(指標)を事前に決めておくことが重要です。

今回の例では定量的な結果がわかる指標を評価基準においていますが、インタビューやイベントなどでお客様の声を聴くことで評価する、定性的評価基準でも問題ありません。

評価基準の指標やカラムのヒントは計測ツールから得ることもできます。一覧でみて考慮したい、または今決めている基準にさらに追加したいなどのお悩みがあればダッシュボードやレポートを使うことをお勧めします。

(Google Analytics4のレポート機能、探索レポート機能については以下の各記事でご紹介していますのでぜひ、ご覧ください。

Google Analytics4のレポートの使い方:https://www.jeki-ddl.co.jp/blog/ga4-report/

Google Analytics4の探索レポートの使い方:https://www.jeki-ddl.co.jp/blog/20211115_ga4_explore/

施策を評価してPDCAサイクルを回す

 これまでの目的、施策、評価基準が決まればおのずとPDCAサイクルが回り始めます。実施した施策やキャンペーンの結果が芳しくないことも、当然起こりうるでしょう。大切なことは施策を行った後の分析、そして何を継続して何を廃止するのかといった判断を根拠とともにできることです。施策がうまくいけば、複数のプロダクトへ横展開することもできますし、異なるユーザー層へのアプローチのヒントになることもあります。

これらのサイクルを回し続け、知見をためていくことでまた発見もあるかもしれません。

もし、これらのPDCAサイクルがうまくいかない場合は漏れがある、つまりMECEではない可能性もあります。きちんとした目的、施策、評価基準を設定することに慎重に、時間をかけることが大きなミスやリスクへの対策になると筆者は考えています。

おわりに

ここまで閲覧いただき、ありがとうございました。いかがだったでしょうか?読んでいただいた皆様の助けとなっていれば幸いです。

この記事では、さまざまな企業様を想定して記載しましたので参考にならない場合やもっと難しい課題、あるいは別の課題でお困りの場合もあると思います。

簡単なご相談や小さな課題解決、限られた時間内での分析なども弊社ではサポートを行っております。

少しでもご興味がございましたら以下のお問い合わせフォームよりご連絡をいただければ幸いです。

https://www.jeki-ddl.co.jp/contact

また次回の記事でお会いしましょう!ありがとうございました。

この記事を書いた人:

データプランナー
Web広告企業に3年間勤務。広告運用・品質管理を担当。広告による収益サポートを行う。 2023年12月よりjeki- Data-Driven Labに入社。現在はマーケティングのためのGA4導入サポートを中心にソリューション提案を行っている。